羽田空港は、まさに東京・日本の玄関です。多くのお客様が来訪され、日本に到着しての第一印象を持たれる緊張感ある場所だと思っています。そんな緊張感の中で働くこと、そんな環境で「おもてなし」や「マナー」について学ぶということは、私のこれからの人生において重要、且つ役立つことだと思い、強く入社を希望しました。
私は学生時代に人文学を専攻し、舞台芸術などについて学びました。舞台鑑賞も好きだったので、作る側、演じる側、観る側と、舞台に関することは一通り経験し、その奥深さを知ることができました。その影響で接客業に対して、人との関わり方に物語のような側面を感じて、とても興味が湧いてきたんです。
空港という職場は年齢層に偏りもなく、老若男女に応じたご案内ができることも魅力でした。こんな緊張感のある職場で様々なご案内ができる環境に身を置くことができ、やりがいを感じています。

男女関係なく、皆で一緒に働く職場雰囲気

男性が少ない職場ですので、入社前は上手くやっていけるか不安でした。30人程いる同期の中でも、男性は3人程度でしたし、先輩方も女性が圧倒的に多い職場環境でしたから。
しかし入社してみると、性別を意識することなく皆で一緒に働いているという職場雰囲気で、とても安心しました。印象がとても良かったのを覚えています。
また、同期の男性が少ないとはいえ、寮での生活なので非常にコミュニケーションが取りやすいです。同じ勤務時間の時は、一緒に帰宅したり食事したりと、仕事以外でも充実した毎日を送ることができています。これは非常に助かっている点です。

教えられた「接遇」という言葉と意味

実は、入社してすぐの研修で大変苦労したんです。館内施設や役割を覚えることはもちろん、交通アクセス、航空会社の情報、日本全国の空港、拾得の手続き、緊急応対など、覚えなければならないことが山積みでした。とにかく覚えることは大変でしたが、数少ない同期と練習問題を出すなど切磋琢磨し、インストラクターの先輩からアドバイスをいただき乗り越えることができました。
そんな研修時代ですが、一番はじめの研修で「接遇」という事について学びました。恥ずかしながら、この時初めて耳にした言葉でした。
「ご案内」や「接客」「マナー」とは違う「接遇」という言葉が持つ意味を知り、これまで自分が考えていたお客様に接する態度など、根本から改めなければと考えさせられるほどでした。
お客様に寄り添いながら、心地よい時間と空間提供するおもてなし、そんな接遇が持つ意味を改めて自身に言い聞かせながら、この会社が目指しているもの、また自身としてもこれから歩んでいく道を改めて認識することができました。この時のことは一生忘れないと思います。

お客様にあわせたご案内を

羽田空港には様々なお客様が来訪されるので、それぞれのお客様にあわせ応対するようにしています。ビジネスシーンでご利用のお客様には、ご案内に限らず金銭の受け渡しやチケットのお渡しなどもスムーズで簡潔に行うようにしています。逆に初めて空港をご利用されるようなお客様に対しては、なるべく時間を掛けて丁寧にご案内するよう心掛けております。また、年齢層によっても大きな声でゆっくりと話しかけたり、フロアマップなどを利用して分かりやすくご説明したりと、そのお客様の状況にあわせたご案内をさせていただいております。
こういったご案内に関する接客は、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)に入った際、先輩からご指導いただきました。お客様に接する気持ちの在り方も含めアドバイスいただいたことが、今の現場で活きています。コミュニケーションが上手くいくと、日々の業務にやりがいを感じるのはもちろん、自信を持って次のご案内へとつながります。

未来の後輩に向けてメッセージを

まだまだ学ぶことも多い私ですが、毎月後輩たちも入社してきています。皆さんとても素直で好奇心も旺盛な、大変優秀で心強い方達ばかりです。
そんな素直さや好奇心を持つということは、この仕事をする上で非常に重要なことだと思っています。語学が堪能であるとか、リーダーシップを持っているだとか、確かにそういった事も重要な要素ではありますが、何より素直で、そして何事にも親身に学び続けられる人というのが、羽田空港という現場において必要とされているのではないかと思っています。
私は先輩から「自分が良いと思うことを努力していくと、必ず良いお客様に出会う」と教えていただきました。その言葉を信じて取り組むと、実際にお客様との良い出会いがありました。
羽田空港は日々変化しています。そんな緊張感のある職場で素晴らしい経験をしてみませんか？