私は高校の頃から観光産業や航空業界に興味があったため、専門的に学ぶことができる「観光ビジネス学科」のある短大へ進学しました。短大では主に観光や旅行、エアライン、ホテルなど旅行業界に関して幅広く学んでいました。また、在学中は旅行観光に関して学ぶゼミに所属し、日本全国の観光地のツアーを企画し、実際に行ってみたりと、実務に近い体験をしてきました。
就職活動を始めた頃は、主に旅行会社や航空会社を希望していたのですが、具体的に就職希望先を絞り込めずにいました。そんな時、進路担当の先生から紹介され、この会社に出会いました。空港で働くことへの憧れと、自分がこれまでに得た接客の知識により、多くのお客様の旅のサポートができる業務にとても魅力を感じました。

現場に立って改めて感じる、接客の難しさ

一言に案内業務と言ってもその応対は様々で、単にコミュニケーション能力が高く表面的な接客が上手ければいいというわけではなく、求められる知識量や言葉遣い、そして語学力であったりと、その奥深さや難しさを日々痛感しています。案内業務以外でも保険販売業務や電話応対業務など、必要とされる知識は想像以上に幅広いです。そんな中で、お客様が満足して頂けるご案内をしつつ、保険業務をこなすことは思っている以上に大変な事でした。
また、羽田空港では、国内で行われるイベントによって海外からのお客様が急増するケースも多く、英語でのコミュニケーション力が必要となります。私の場合、学生時代にエアラインやホテル業務などで使う実践的な英会話を学んでいたのですが、実際の現場に立ってみると思うようにいかず、ご案内したい言葉がすぐに出てこないといったこともありました。英会話に関しては、会社で用意してくれるオンライン授業などもあるので、日々の努力と勉強を頑張っています。以前よりは積極的に英語を使えるようになっていると思います。更に語学に関しては英語だけではなく、韓国語や中国語にも力を入れていきたいと思っています。流暢なご案内ができなくても、必要となる単語を少しずつ習得しコミュニケーションがとれるよう、日々勉強しています。

とにかく必要とされる知識

私は東北の出身です。短大も東北であったため、入社当初は関東の地理に苦労しました。お客様の行きたい場所の名前や駅の名前、これらは初めて見聞きするものばかりでしたので、聞き取りもなかなか上手くできませんでした。何度もお客様にお伺いするのは失礼に当たるので、まずは県に付随する地域を覚え、そこから路線を覚えていくようにしました。最初はインターネットなども活用して応対していましたが、今では路線図だけでもご案内できるようになりました。
また、保険業務では専門的な知識も必要とします。経験として積み重ねることでしか覚えられないこともあって、私はかなり苦労しました。落ち込むこともありましたが、先輩や同期に相談をして解決することができたのでよかったです。そういった社内コミュニケーションの取り易さには非常に助けられました。始業前にいろいろと話せる時間を作ってくださる先輩方には感謝しています。話しやすい環境というのは本当にありがたいですね。
これから電話案内業務が始まるので、今より更に自身の知識量が重要となります。日々のスキルアップ、情報には敏感になっていきたいです。

私が理想とするコンシェルジュ

空港は数え切れない程多くの人々が利用します。毎月のように訪れるサラリーマンの方や、初めて空港を利用される方のように、そのお客様によって全く状況が異なります。乗り継ぎのため、かなり時間があるようなお客様もいらっしゃるので、目的もなく観光がしたいなどの漠然とした質問を受けることもあります。そんな中でお客様の置かれている状況を的確に判断し、自分の知識を最大限に活かしてご提案やご案内ができるコンシエルジュが、今の私の理想です。
私たちにお手伝いできることは限界があります。できないことも多くありますが、「できない」で終わってしまわず、きちんと代案をご用意した上で、何かしらのお手伝いができるように努めたいです。

未来の後輩に向けてメッセージを

不規則な勤務形態、覚えなければならない知識量など、最初は苦労することが多いかもしれません。私も入社当初は、早い時間の出社や遅い時間までの勤務になかなか慣れることができず、少し体調を崩しがちでした。ですが、自己管理の方法を改善し勤務に慣れてくると、仕事が楽しいと感じるようになりました。勿論、楽しいことばかりではなく、考えさせられることも多くありますが、それを支えてくれる同期や先輩など、頼ることができる人は周りにたくさんいます。そして、頼ることができれば不安がらず挑戦することができます。今はそんな恵まれた環境に感謝しています。
空港で働くということは、本当に貴重な経験だと思います。より多くのお客様と様々な状況に巡り会える絶好の場所で、是非一緒に働いてみませんか。